イワタカンアオイ
学名 : Asarum Kurosawae Sugimu.
花期:10月~11月
分布:静岡県西部・愛知県東部
根茎は短い、節間は長さ4~7mm、幅2~4mm。
葉は広ハート形からハート形、長 / 幅1.10、長さ2.2―8.0cm、幅4.2-8.1cm、基部の厚さ平均0.37mm、基部は開くかまたは重なる、縁はふつう平ら、先端は丸い。上面は暗緑色、光沢なし、無地から下り藤模様、亀甲模様あり、主・側脈共に窪まない、上面の縁近くにまばらに多細胞の繊毛、長さ0.27-0.38mm、縁に多細胞の繊毛あり、長さ0.32-0.81mm、葉脈に多細胞の繊毛の列、長さ0.11-0.29mm。下面は青白い緑、無毛、葉脈は少し隆起して薄い赤紫色、新葉の下面の主脈には多細胞の繊毛あり。葉柄はふつう暗茶色、長さ5.0-18.8cm、溝の内部と溝近くの表面にまばらに多細胞の繊毛、長さ0.28-0.60mm、基部の径平均2.32mm。托葉2—5。新葉1—2。
花は青緑色か淡茶色、赤紫か暗紫色の点を伴う、単一花、腋生、地上に傾状。花梗は長さ4.00-30.24mm。萼筒は短筒形から鐘形、長さ / 幅0.8、長さ10.25―14.88mm、平均12.24mm、幅11.43-16.56mm、平均13.49mm、開口部直径は平均10.34mm、開口部幅と筒幅の比0.78、筒頸部 / 幅0.97、ノドはほぼ括れない、狭い口環あり、幅0.41—1.61mm、口環の角度平均100.9度、多細胞の短毛と腺毛あり。萼筒外面は花色と同じ、紫の細点と筋あり、無毛。内面は薄い赤紫色の地に濃赤紫色の隆起あり、格子状、縦と横の隆起は弱くやや不規則、縦隆起20-27、横隆起6—9、隆起に腺毛を伴ない多細胞の密集した短毛あり、長さ0.2~0.3mm、隆起の高さ均0.38mm、平筒の厚さ平均0.50mm。縁に三裂片。萼裂片は斜めに広がる、両面に赤紫色の細点、広三角形、裂片長 / 幅0.74、先端は尖る、やや中央部が窪む、長さ7.30-13.42mm、平均10.31㎜、幅10.17-20.13mm、平均13.96㎜、上面には密集した多細胞の短毛あり、長さ0.15-0.25mm、下面は無毛、萼裂片は萼筒より短い、比0.86 。雄蕊は12個、二つの輪に、葯は外向き、直線、垂直、内輪の長さ1.93-3.56㎜、外輪の長さ1.77-3.16mm、内輪 / 外輪1.11、葯結合部にはやや短い鈍頭の突起あり、花糸は短い。花柱は6個、離生、直立、柱頭は長楕円形、長さ / 幅 1.55、外向き、垂直、長さ平均0.83mm、先端に長い角状の突出物をもつ、長さ1.27-2.98mm、平均2.10mm、先端はわずかに2裂かまたはしない、花柱の先端は萼筒開口部に達しない、柱高 / 筒高0.85。子房は中位、胚珠1室平均数7.78。
*近接して分布する秋咲ヒメカンアオイとは、萼裂片上面に腺毛と短毛とがある、萼筒内面の隆起に腺毛と多細胞の密集した短毛がある、筒内面の色が薄いことで、また花柱の先端は萼筒開口部に達しないことで、区別される。
イワタカンアオイの花
萼片上及び萼片横の毛
葉模様
自生地 豊橋市