学名 : Asarum kinoshitae (F.Maek.) T.Sugaw
花期 : 12月~1月
分布 : 三重県尾鷲市
環境省カテゴリー 絶滅危惧ⅠA類
三重県指定希少野生動植物種
多年生草本。根茎は短いかまたは細長い。
葉は狭ハート形、葉の縁はふつう平ら、基部は開くかまたは重なる、先端は尖るか丸い; 上面は緑色、ふつう下り藤模様、葉脈は没入しない、葉表面と葉の縁に疎らに多細胞の腺毛あり、主脈及び側脈に多細胞の繊毛の列あり、光沢なし、裏面は青白い緑色、無毛、葉脈はやや隆起し、主脈は薄い赤紫色、側脈は青白色、開花時の新葉下面の主脈には多数の繊毛あり。葉柄はふつう暗茶色、溝に沿って疎らに多細胞の繊毛あり。
花はふつう淡い暗紫色の地に暗赤紫色の斑点が多くあり、全体として赤紫色か赤褐色。単一花、腋生、地面に傾状、萼筒は著しく長い筒型、萼筒頸部は少し括れる、筒の中間もまた括れる、開口部は狭い、目立つ口環を伴う、白桃色、下方に伸びる、表面はなめらか; 萼筒外面は薄い桃色、赤紫色の細点と目立つ筋あり、無毛; 内面は白桃色、白色の目立つ格子状の縦と横の隆起を伴う、縦隆起は9~12で規則的、しかし横隆起は2~5、筒上部で隆起が低くなり消える個体もある。単細胞の毛状体(腺毛)あり。
縁に三裂片; 萼裂片は斜めに広がる、三角形、表面の中央部は窪む、先端は鈍頭、上面の前面に単細胞の毛状体(腺毛)あり、下面は無毛、萼裂片は萼筒より短い。
雄蕊は12、6で二つの輪に、基部で離生、無柄、葯は外向きで直線状、葯結合部に鈍頭の突起あり、花柱は6個、離生、直立、垂直、柱頭は楕円形、外向き、垂直、先端に角状の突起物をもつ、突起の先端はほぼ二裂しない、開口部から出ない、花柱/筒高はほぼ1/2、子房は中位(やや下位)。