カンアオイ種群
学名 : Asarum rigescens var.brachypodion T.sugaw.
花期 : 12月~2月
分布 : 滋賀県・三重県・愛知県・岐阜県・静岡県
常緑広葉樹林、固有
染色体: 2n=24(Ono 1960)
多年性草本、根茎は短い、節間長さ5~7mm。
葉は狭ハート形からハート形、長さ 47~121mm、先端は少し尖る、比較的厚い、やや硬質、葉の厚み0.28mm、上面は暗緑色、葉模様は雲紋(下り藤)か無地、白斑・白点をを伴なう、まれに亀甲模様あり、やや光沢あり、葉表面と葉の縁に疎らに多細胞の繊毛あり、無葉脈は少し没入し多細胞の短毛の列あり。裏面は青白い緑色、無毛。葉柄は暗茶色、溝に沿って毛あり、長さ28~199mm。
花はふつう暗紫色から茶褐色、単一花、腋生、地面に傾状。花柄の長さは3~11mm。
萼筒は短筒状、長さ5~11mm、幅約7~15mm、萼筒頸部は括れない、やや開く、口環を伴う、幅0.4~1.7mm、水平から斜め上に張り出す、表面に腺毛と短毛あり、開口部やや狭い、直径4.5~12.8mm、外面は無毛、内面は目立つ格子状、縦と横の隆起を伴う、縦隆起は8~12本、横隆起は3~5本、腺毛を伴う。
縁に三裂片、萼裂片は水平か斜めに広がる、狭三角形から広三角形、長さ7~19mm、幅6.9~18mm、平ら、先端は尖る、ふつう萼筒より長く、平均1.43倍、上面の全表面に多細胞の短毛あり、下面は無毛。
雄蕊は12、6で二つの輪に基部で離生無柄。葯は外向きで湾曲、内輪の長さ1.7~3.4mm、外輪の長さ1.4~3mm。子房は上位、花柱は6個、離生、直立、先端に角状の突起物をもつ、長さ0.6~1.9mm、ほぼ開口部より出ない。柱頭は円に近い楕円形、長さ0.7~1.6mm、外向き。
一番標高が高い(標高650m)植生のスズカカンアオイ