ヒメカンアオイ種群
学名 : Asarum takaoi var. austrokiiense (K.Kinosits)
花期 : 9~10月
分布 : 和歌山県南部
常緑広葉樹林、固有。
解剖個体数 17個体
多年生草本。根茎は短い。節間は長さ約4mm。
葉はハート形から狭ハート形、長 / 幅 1.2-1.788、長さ3.9―7.1cm,幅 3.2―5.4cm、厚さ 平均 0.459㎜、やや厚い、葉の縁はふつう平ら、基部は開くかまたは重なる、先端は尖る;上面は緑色、無地から下がり藤模様、ふつう光沢なし、葉脈の窪みは弱い、葉表面と葉の縁にまばらに多細胞の繊毛あり、表面は長さ 0.235-0.647mm、平均0.342mm、縁は長さ 0.278-0.81mm、平均0.474mm、主、側脈に多細胞の繊毛の列あり、長さ 0.166-0.314mm、平均0.252mm;裏面は青白い緑色、無毛、葉脈はやや隆起し薄い暗紫色、開花時の新葉下面の主脈には繊毛あり。 葉柄はふつう暗茶色、長さ 18—93mm、平均51.412mm、基部の直径平均 1.918mm、溝に沿ってまばらに多細胞の繊毛あり、長さ 0.286-0.903mm。
花はふつう薄い赤紫色の地に暗赤紫色の細点あり、全体では薄い赤紫色から暗茶色。単一花、腋生、地面に傾状、花柄は長さ0.75-9.958mm;萼筒は球形から鐘状短筒形,長さ/幅 0.719-1.065,長さ 6.188-9.942mm、平均 7.728㎜、幅 7.113-10.348mm、平均 8.297㎜、萼筒頸部は括れる、頸 / 幅 0.893、開口部は狭い、直径2.428-5.423mm平均 3.888mm、開口/筒幅 0.455、目立つ口環を伴う、幅 0.784—1.886mm、平均1.122mm、ほぼ水平に張り出す、口環角度は平均 107.079度、表面に皺と単細胞の腺毛あり、萼筒外面は萼裂片の色と同じかまたはより濃い、赤紫色の細点と目立つ同色の濃い筋あり、無毛、内面は暗赤紫色、格子状の縦と横の隆起を伴う、縦隆起は16-22平均18.412、横隆起3-5平均4.176、隆起に単細胞の腺毛あり、隆起の高さ平均0.538mm、萼筒の厚さ平均 0.424mm。
縁に三裂片;萼裂片は斜め上方か水平に広がる、後に反る、広三角形から三角形、長 / 幅 0.725-1.214、長さ 5.514-10.234mm、平均 7.429㎜、幅 6.34-9.72mm、平均 8.145㎜、表面は平ら、表面に先端は尖る、縁に多細胞の短毛、表面に単細胞の腺毛あり、下面は無毛、萼筒より短い個体から長い個体あり、萼長/筒長 0.719-1.502
雄蕊は12、6で二つの輪に、基部で離生、無柄、葯は外向きで直線状、内輪の長さ 1.413–2.293mm、平均 1.941mm、外輪の長さ 1.283–2.217mm、平均 1.706㎜、内外比1.137、葯結合部に細長い鈍頭の突起あり、花糸は短い。
花柱は6個、離生、直立;先端に短い角状の突出物をもつ、長さ
0.387-1.114mm、平均
0.802mm、突起の先端はふつう二裂しない、花柱の先端は開口部に達しない、花柱
/
筒高0.692、柱頭は楕円形、長さ平均
0.796mm、長さ/幅
1.443、外向き、垂直、子房は中位、胚珠の1室平均数
7.294。
自生地